鈴与株式会社が提供する構造化データ化クラウドサービス「鈴与のQuick AIOCR」が、2026年度より阪急阪神ホールディングスのグループ共通経理システムに導入されることが発表された。固定資産税課税台帳(名寄帳・課税明細書)のデータ入力・加工作業の効率化と、入力ミスの低減を実現する。
自治体ごとに異なる書式が課題――導入の背景

固定資産課税台帳は自治体ごとに書式・記載項目・記載位置が異なり、必要な情報が帳票内に点在している。従来、阪急阪神ホールディングスでは毎年4月から6月の繁忙期に、担当者が複数の帳票から必要情報を目視で確認し、Excelへ手入力で転記する作業に膨大な時間と労力を要していた。
特に大阪市からの送付書類は段ボール数箱分に及ぶ規模で、一般的なOCRでは読み取り後にもExcelでの加工・整形が必要だった。また、これらの業務が決算業務と時期が重なるため、担当者の負担が顕著だったという。
「読み取る⇒整える⇒補う」を一気通貫で実現
鈴与のQuick AIORCは、単なる読み取りで終わらない、業務まで直結するAI-OCRサービスだ。3つの主要機能を統合している。
①高精度AI-OCR:桁区切りの点線罫線を自動除去し、地積表記の罫線を小数点として正確に読み取る。精度は98%を上回る実績を持つ。
②ノーコードデータ加工ツール:マウス操作だけで設定可能。データ分割・結合、四則演算、合計算出など、リアルタイムで結果を確認しながら加工できる。
③AI分類・推論機能:帳票に記載されていない物件コードや負担部署などの情報を、過去の学習データから推測して出力する。
特に注目すべきは、システムが自治体を自動判別する機能だ。一度設定すれば、2回目以降はどの自治体の書類かを自動認識し、適切に処理結果を出力。異なる様式の複数自治体書類を効率的に処理できる。
20社以上の導入実績、基幹業務での採用が進行中
鈴与のQuick AIORCは、鉄道業界・不動産業界をはじめとする20社以上で採用されている。固定資産を多く保有する企業の基幹業務での導入が進んでおり、阪急阪神ホールディングスへの導入も、この確かな実績が評価されたものだ。
阪急阪神ホールディングス グループ経営企画室 経理部 課長の末松慎玄氏は、「名寄帳・課税明細書からの情報入力にかかる負荷の軽減と作業効率の向上が期待される。担当者が確認業務により注力できる環境整備にもつながる」とコメントしている。
同サービスは請求書、見積書、納品書、支払依頼書など、様々な帳票類に対応可能。繁忙期における業務効率化と人的ミスの削減が求められる企業にとって、実用的なソリューションとなり得る。
詳細は以下よりご確認ください。
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