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○○をデザインする、という構文の解釈。

「アーティストにはなれないな」

大学時代、音楽活動をしていた僕は、そう思って広告業界を目指した。
広告業界ならアートと付かず離れず、ちょうどいい関係を保てる気がしたからだ。
その見立てはあながち間違っていなくて、今もちょうどいい距離感で仕事をできている気がする。

そんな広告業界では「デザイン」という言葉が横行する。

○○をデザインする。

という表現は、この業界でもはや構文だ。

そもそもアートとデザインの違いはなにか。
その解釈は人それぞれだが、僕はこんな風に捉えている。

アート作品を見ていると「なんだろう」と考えたくなる。
まるでアーティストに問いかけられているような気持ちになる。

特に現代アートはこれまで「問い」だと思わず、スルーしていたようなものを題材とする。それは課題の提起だ。

課題が提起され、一般化するとデザインがはじまる。

顕在化された課題を、解決しようと試みる行為がデザイン。
だから「○○をデザインする」という表現は、課題があるものに使われる。

コミュニケーションをデザインする。
街をデザインする。
ビジネスをデザインする。
組織をデザインする。

これらはデザインという言葉の拡張にも見えるが、背景には「課題が表面化してきた」ということかもしれない。

そんな中、最近「問いをデザインする」という表現もよく聞く。

僕の解釈だと、問うのはアートの役割だ。
アートが問いかけ、デザインが答える。

問いをデザインしたかったら、アートを知った方がいい。

近年ビジネス界隈で言われている「アート思考」の背景も、そういうことだと思う。

 

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この記事を書いた人

立教大学法学部を卒業後、2007年に大手広告会社に入社。営業職時代に第1回の販促会議賞(現:販促コンペ)を受賞し、プランナーに転向。その後、同コンペで5大会連続入賞。2013年に社内ベンチャー「サークルアップ」事業を立ち上げ、2014年度のグッドデザイン賞ビジネスモデル部門を受賞。現在は、新規事業開発や採用ブランディングに関するディレクターとして活動。日経COMEMOのキーオピニオンリーダー。
主な受賞歴としてアメリカのOne Show、ドイツのRed dotデザイン賞、日本のキッズデザイン賞など。
著書に「広告のやりかたで就活をやってみた」
「なぜ君たちは就活になると、みんなおなじようなことばかりしゃべりだすのか」

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